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インテルやアップル躍進 「40周年」米ナスダックの課題

graf01.png 世界初の電子証券取引所である米ナスダック市場が8日、1971年2月8日の取引開始から40周年を迎えた。インテルやアップルなどハイテクベンチャーの資金調達を助け、IT(情報技術)産業をテコとした米経済の躍進に寄与した功績は大きい。一方で近年は国内外の取引所との競争が激化し、その存在意義を問い直す声も出始めた。「次の40年」に向けた成長戦略が欠かせない。

■新興企業にリスクマネー

 8日午前9時30分。ニューヨーク中心部のタイムズスクエアにある施設でナスダックOMXグループのロバート・グライフェルド最高経営責任者(CEO)らが取引開始の鐘を鳴らすセレモニーを開いた。同社によると、ハードディスク駆動装置(HDD)大手のシーゲイト・テクノロジーや中国のネット検索大手バイドゥ(百度)など、同市場に上場する有力企業幹部らも多数お祝いに駆けつけたという。

 ナスダックに感謝したい企業は全米に散らばっているはずだ。設立わずか3年のガレージベンチャーにすぎなかったアップルは1980年に上場し、成長の礎を築いた。今やIBMなどを追い抜きIT株で最大の時価総額を誇る企業になった。パソコン業界で「ウィンテル連合」と呼ばれたマイクロソフト、インテルもナスダック育ちだ。近年ではグーグル。経済だけでなく社会のありようまで変える力を持った企業群を発掘し、世の中に送り出してきた。新興企業にリスクマネーを供給し、成長を加速させる経済モデルは米国の強さの象徴だ。

■指数はピークの半分どまり

 もともと全米証券業協会(NASD)傘下の店頭取引市場としてスタートしたナスダックは、2000年代後半には国境を越えた取引所の再編でも核となった。08年に北欧・バルト諸国の取引所を運営するOMXを買収した。

 明るい話題ばかりの40年ではなかった。1990年代末のIT株ブーム。ベンチャーに玉石混交はつきものとはいえ、事業の実体のない会社まで次々と新規株式公開(IPO)させた結果、バブルの崩壊を招いた。00年3月10日に5048.62の史上最高値を付けたナスダック総合株価指数は、02年には4分の1以下の水準に急落。現在も高値の半値程度にとどまっている。

 08年にはナスダック・ストック・マーケット元会長のバーナード・マドフ受刑者が巨額詐欺に手を染めていたことが明らかになった。最近では非基幹システムながらコンピューターに外部のハッカーが繰り返し侵入していたことが判明。情報管理の問題も浮上した。

■競争激化やIPO、逆風強く

NASDAQ.png 現在は事業面で、大きく分けて3つの課題に直面する。一つは後発の電子取引所との取引シェア競争だ。ナスダックOMXによると、米国株取引における同社のシェアは10年10~12月で20%と前年同期から4ポイント低下した。最新鋭技術をひっさげて立会取引主体のニューヨーク証券取引所(NYSE)などからシェアを奪った同社が、今では逆に追い立てられる立場にある。
 2番目がIPO市場としての魅力の問題だ。力を付けたアジア企業が、上場先として米国よりも成長著しい香港や上海市場を選ぶケースが増えている。お膝元の米国の企業文化にも変化がみられる。交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック。成功したベンチャー企業の証しであり、一つのゴールだったIPOに、同社のマーク・ザッカーバーグCEOはあまり乗り気でないといわれる。

 「短期的な収益改善を求められる公開企業になるより、非公開のまま事業拡大に専念したいからだ」とシリコンバレーの地元紙は指摘する。最近はIPOしなくても、投資銀行経由で未公開株を売りさばいて資金調達する方法がある。これもIT企業がIPOにこだわらなくなった一因とみられる。いずれにしても、世界のベンチャー企業の「揺りかご」を自認してきたナスダックにとってはかなえの軽重を問われる局面だ。

 最後の課題が、足元で急浮上してきた世界の取引所「再編第2幕」への対応だ。ロンドン証券取引所(LSE)とカナダのトロント取引所を運営するTMXグループが9日、合併合意を発表。同じ日にNYSEユーロネクストはドイツ取引所と合併協議していることを明らかにした。金融危機で一時中断していた、規模拡大と効率化を目指す取引所間の合従連衡が再び活発になってきた。

 ナスダックOMXのグライフェルドCEOは2日の決算発表時の声明で「2010年は過去数年進めてきた事業の多様化とM&A(合併・買収)の効果が大きく出てきた」と自賛した。OMX買収で欧州事業が伸びているほか、米国内のデリバティブ(金融派生商品)取引に絡む収入は昨年10~12月期に米株式の取引収入を上回った。

 だが、ライバルたちはさらに一歩先を行こうとしている。ナスダックの巻き返しの一手に、注目が集まる。
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